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お知らせ

活動報告 2019.07.26

みんなでコミュニケーションの練習「SST(ソーシャルスキルトレーニング)」

当センターでは、週1~2回グループワークを行っています。椿葉洗浄や土いじりなど、手先や体を使うワークが多いですが、今回は少し頭を使うワークについてご紹介します。ソーシャルスキルトレーニング(SST)という、コミュニケーションの練習をするグループワークです。

センターに相談に来られる方の中には、他人と会話する機会が少ないために、コミュニケーションに苦手意識を持たれている方が多くいらっしゃいます。しかし、とある調査によると、仕事を辞める理由として「職場の人間関係」が第2位にランキングされているとのこと。普通に仕事に就いて日々会社に通っている人も、実は多くの方がコミュニケーションの悩みを抱えています。

SSTは、誰もが悩むような難しい状況でのコミュニケーションを、みんなで演じてみて一緒に考えよう。というグループワークです。第2回目となる今回は、3名の方がSSTに参加してくださいました。前回、「あなたがコミュニケーションに困った場面を持って来てください」という宿題を出していたので、早速Aさんが出題してくれました。

先月初め、思うように求職活動が進まないということで相談に訪れたAさん。しかし今月に入って無事アルバイトが決まり、徐々に職場にも慣れてきたそうです。ただ、職場の先輩でお一人、どのように接したらよいか悩んでしまう人がいるとのこと。その先輩が気になる言動(ここでは詳細は伏せます…)をしたとき、どのように声をかけたらよいでしょうか?というのがAさんのお題でした。

なかなか難しいお題で、全員で考え込みます。もちろん決まった正解はありませんが、「自分も大切にして、相手も大切にする伝え方」というのが唯一のルール。そしてSSTの参加者同士もお互いの意見を尊重することが重要です。

しばらくして徐々に、「自分ならこう言うかも」「こんな言い方もあるかもしれない」「それもアリだと思う」と意見が出始めました。正解がないので、参加者もスタッフも、対等な立場で意見を出し合います。少々脱線も交えつつ話が盛り上がり、気がつけばこのお題だけで、予定していた1時間半が過ぎてしまいました。

最後に全員でワークを振り返りました。出題者のAさんからは、「みんなから思ってもみなかったような意見が出てとても参考になった」とのコメントがありました。ここで得た気付きをすぐに実践するのはなかなか難しいですが、実際にその先輩と接する際のヒントが少しでも得られればと願います。Aさん以外の参加者やスタッフにとっても、学びの多い時間になりました。

SSTは、今後も月1回程度のペースで実施する予定です。まずは見学だけでもOK。ご興味ある方は是非是非ご連絡ください。